無駄なし・手間なし『油』使い切りクッキング!

大人も子供も大好きな揚げ物。中でも揚げたてアツアツの天ぷらは、年代問わず長く愛され続けている日本料理の一つです。天ぷらをおいしく揚げるコツは、油の温度を適温に保つこと。そのためには、たっぷりの油で揚げるというのが基本です。けれど、調理後の油の処理を考えると家庭で作るのは面倒......と敬遠してしまう人も多いのではないでしょうか。そこでご紹介したいのが、ちょっとした工夫で油を無駄にせず、後処理の手間も省ける『油』使い切りクッキングです。この調理法なら、少ない油で揚げるから経済的。しかも、残った油を捨てることなく使い切るから後片付けも簡単です!料理研究家で管理栄養士でもある関口絢子さんにおいしくて、家計にも環境にやさしい調理法をお聞きしました。

『油』使い切りの手順を
3ステップで紹介!

  1. 1品目

    季節のミニかき揚げ

    季節のミニかき揚げ
  2. 2品目

    彩り野菜の揚げびたし

    彩り野菜の揚げびたし
  3. 3品目

    和風アヒージョ

    和風アヒージョ

チャレンジ!『油』使い切りの手順

フライパンに1cmほどの油(カップ1杯強)を入れて加熱し、まずはミニかき揚げからスタート!
※写真のフライパンは直径26cm。

1品目季節のミニかき揚げ

適当な大きさに切った春菊、ごぼう、にんじんに天ぷら衣をからめ、食べやすい大きさにまとめて揚げ油へ。途中で返しながらカラッと揚げ、こんがりと色づいたら出来上がり。少なめの油でも、直径6~8cmぐらいのミニかき揚げなら十分。

季節のミニかき揚げ
季節のミニかき揚げ

2品目彩り野菜の揚げびたし

かき揚げを揚げ終えた油に、食べやすい大きさに切ったかぼちゃ、なす、パプリカを入れて揚げる。野菜の表面が油でコーティングされて、色鮮やかになればOK。めんつゆを水で割っただしに熱いうちに浸し、味がなじんだら出来上がり。冷蔵庫に入れておけば、常備菜としても。

彩り野菜の揚げびたし
彩り野菜の揚げびたし

3品目和風アヒージョ

残った油に、きのこ類、プチトマト、長ねぎ(緑の部分)、しらすを加えて弱火で煮る。ぐつぐつと煮立ってきたら、和風顆粒だしと塩、こしょうで味を調えて出来上がり。アヒージョのオイルが残ったら、冷蔵庫で保存し、翌日パスタソースとして使って完食!

和風アヒージョ
和風アヒージョ

最後に少量残った油はキッチンペーパーで拭きとればOK!

アヒージョが残ったら、翌日にパスタソースとして使って完食しましょう!

関口先生ワンポイントアドバイス

アヒージョが残ったら、翌日にパスタソースとして使って完食しましょう!

少なめの油は温度が上がったり、下がったりしやすいので、こまめに火加減を調節しましょう。
また、お好みの油を組み合わせて使うのもおすすめ。 それぞれの油の特徴が生かされて、よりおいしく仕上げることができます。

フライパンと少ない油で揚げるのがポイント!

『油』使い切りクッキングとは、文字通り油を上手に使い切る調理法。天ぷらを揚げた後に残った油を使って、さらにもう2~3品料理を作る、2度、3度おいしい油の使い方なのです。

例えば、まず最初は野菜のかき揚げからスタート。旬の野菜でかき揚げを作ったら、残った油で冷蔵庫に残りがちな野菜を素揚げして揚げびたしに、最後は残った油に魚介などを入れてアヒージョに......というように作り進め、油を使い切っていきます。

"使い切り"のコツは、フライパンを使って少ない油で揚げること。小さめのかき揚げなら、油の深さは1cmくらいあれば十分です。こうすれば2品目、3品目の料理を作り進めるたびに油が減っていくので、最後は残った油をキッチンペーパーなどで拭き取るだけでOK!余すことなく油を使えるので『残った油を固めて捨てる』『油をこして保管する』などの手間が省けて簡単です。また、フライパン一つで何品もの料理を作るので、洗い物が減るのもうれしいところ。
「ただし、油の量が少ないと温度変化が大きいので、揚げ物の場合はこまめに火加減を調節するのがポイントです。また、1品目から肉や魚介を揚げると、油に匂いがつくことがあるので、野菜など油への匂い移りが少ない食材から揚げ始めるのがおすすめです」

油と食材の栄養を効率良く摂れるメリットも!

この『油』使い切りクッキングのうれしい点は、油の後処理が簡単なだけではありません。「オレイン酸やビタミンEを豊富に含んだ油を使えば、抗酸化作用に優れた油の特性をまるごと体に取り入れることもできるのです。オレイン酸の多い油は熱に強く、酸化しにくいので、揚げ物向き。体の酸化を防ぎ、アンチエイジング効果が期待できるともいわれているので、『油』使い切りクッキングにこそ取り入れたいですね」と関口さん。

「加えて、野菜を調理する際、煮たり茹でたりすると水溶性ビタミンが水に溶け出して栄養価が損なわれがちですが、β‐カロテンなどの脂溶性ビタミンは油と一緒に摂ることで体に吸収されやすくなります。健康に良い油を選んで、少ない油で気軽に揚げ物を楽しんでほしいですね」

今回ご紹介した料理のほかには、じゃがいもの素揚げや春巻も少ない油で揚げ焼きできるのでおすすめです。
旬の食材を楽しむだけでなく、冷蔵庫に残りがちな野菜を使えば、油も食材も使い切れてまさに一石二鳥。皆さんのご家庭でも、エコでおいしいオリジナル料理をいろいろ試してみてはいかがでしょう。

ちょい足しオイルで、おいしく健康に

サラダ油とごま油

せっかく油を摂るなら、抗酸化作用に優れたオレイン酸の多い油を選ぶのがおすすめ。オレイン酸が豊富な油は、キャノーラ油やオリーブオイル、ひまわり油など。最近は、スーパーマーケットでも手軽に購入できます。
試してほしいのが、サラダ油にオリーブオイルやごま油をちょい足しするテクニック。「サラダ油と比べてオレイン酸含有率の高いオリーブオイルやごま油を加えると、悪玉コレステロールを減らしたり、血流をよくしたりといったオレイン酸の健康効果も期待できますよ」と関口さん。

混ぜる分量はカップ1杯のサラダ油に対して大さじ1~2杯を目安に、お好みでブレンドを。ごま油の香ばしさやオリーブオイルの爽やかな香りが立って独特の風味も楽しめます。

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お話を伺ったのは

関口 絢子さん

関口 絢子さん
料理研究家・管理栄養士。川村学園短期大学植物学科卒業。企業やWEBサイト、各種メディアにレシピやコラム、企画提案などを行う。CM用のフードコーディネートやフードスタイリング、商業施設のフードプロデュースなどその活動は多岐に渡る。"毎日続けられる"をモットーにしたレシピを発信。著書に『乾物ヨーグルトレシピ』(オレンジページムック)、『オイルおにぎり』(オレンジページムック)など多数。

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