技術系|研究

O.S.
技術センター
穀物フィールド
穀物研究グループ
2011年入社

研究開発に携わった
小麦粉が、多くの食品に使われること。
それが私のやりがいです。

「技術センター 穀物フィールド 穀物研究グループ」の仕事とは

技術センター 穀物フィールド 穀物研究グループは、小麦を小麦粉にする製造工程や小麦粉を使ったパンや麺などの二次加工の製造について研究する部署です。主な研究テーマは品質向上とコストダウン、そして、新商品の開発支援。目標とする性質を得るために成分や外形、物性、食感の変化を観察し、加工条件を絞り込んでいきます。

小麦商品の食感や
おいしさを研究していきます。

私が穀物科学研究室で担当しているのは、小麦粉の製造工程と小麦粉からの二次加工品であるパスタの製造工程についての研究です。どちらも優れた最終製品を効率よく生産するために、どんな工夫を施せばいいか、収集したデータに基づいて突き詰めていきます。営業部署や開発部署からの要請を受けて対応することもありますが、基本的には研究者自らが最終商品をイメージしながら深掘りしたいテーマを突き詰めていくパターンが多いですね。パンや麺、お菓子、揚げ物の衣などに「歯切れの良さ」や「もっちりとした弾力」、「サクサクした食感」や「なめらかな口溶け」といった特徴を与えるために、私たちは日々小麦の挽き方や、粉のふるい分け方を研究しています。

研究だけでなく、
量産に向けた効率化も担当。

研究に携わるなかで一番嬉しい瞬間は、やはり思い通りの食感や風味をコントロールできた時です。たんぱく質やでん粉などの成分だけでなく、粒度をはじめとした物性など、小麦粉が持つ様々なパラメーターを上手にコントロールすると、同じ小麦粉とは思えないほどの大きな違いを生み出すことが出来るのが、この研究の面白いところであり難しいところです。研究室の小さな実験機から、より規模が大きいパイロットスケール、さらに実生産を行うためのコマーシャルスケールへと生産プロセスをスケールアップする過程では、多くの試行錯誤が伴います。前の段階でうまくいったことが次の段階で適合しないこともしばしばです。ですから、調整を重ねて作り上げた試作品が、市場動向や消費者の嗜好を把握している営業部署や開発部署の方に評価してもらえた時は、研究者としてとても大きなやりがいを感じます。

新たな小麦が商品化へ。

実は近々、私が約3年を費やして開発に携わった新しい小麦粉がついに量産化される見通しになり、これから工業化に向けた取り組みが始まります。イチから研究開発に携わった小麦粉が市場に出回るのは今回が初めて。いまからその日が待ち遠しくて仕方ありません。今後の目標は、研究だけでなく商品開発や生産、価格や流通にも詳しくなって、新しい小麦粉の研究開発に携わり続けること。世の中の変化に合わせるには、開発スピードも上げていかなければなりませんので、いろいろな部署で知見を蓄え、小麦粉の可能性を追求できたら嬉しいですね。

ONE DAY schedule

AM
メールチェックを済ませたら朝礼に参加。チームの皆さんと情報共有を行ってから、実験スペースに移り、各種測定器を使って小麦粉の水分量や粘度、たんぱく質や灰分(ミネラル分)の量などを計測。研究に欠かせない実験データの収集に取り組みます。
PM
午前中からの実験を再開。終了したら後片付けをして実験結果をまとめます。その後、チーム内で研究内容の検討や進捗報告をしたり 、生産担当者や開発担当者とのミーティングをしたり、研究成果を確認するため、研究所に隣接するパスタ工場や鹿島工場にまで足を運ぶ日もあります。
退社後
研究が佳境に入ると残業することもありますが、事務作業と明日の実験の準備を終えたら定時には会社を出る日が多いです。タイミングが合えば同期や職場の皆さんと会社の近くにある飲食店に出かけて、食事やお酒を楽しむ日もあります。

仕事後やオフの過ごし方

普段の休みは、会社に入ってから始めたバスケットボールの練習に参加したり、毎年参加している10kmマラソンの練習のために近所をランニングしたりしています。年に何度かは夏休みやゴールデンウィークを利用して国内旅行に出かけることもありますね。最近は、自宅の庭で始めた家庭菜園にはまっています。小松菜やほうれん草、キャベツやトマト、ナス、タマネギなど、季節の野菜を育てて料理するのが楽しみです。